アンカーテキストとは?SEOでの役割と4つの効果的な書き方、注意点を解説

アンカーテキストは、Webページに設置するリンクに指定するテキストのことです。アンカーテキストを適切に設置してユーザーにクリックを促すことで、自社サイトの回遊率アップが見込めます。ただし、誤った設置方法はユーザーにクリックしてもらえないだけでなくペナルティの対象になることもあります。アンカーテキストのSEOにおける役割と効果的な書き方を理解し、サイトの質を一段階アップさせましょう。

アンカーテキストとは?

アンカーテキストとは、HTMLタグ(a要素のhref属性)でマークアップしたリンク付きテキストのことです。リンクテキスト、と呼ばれることもあります。

<a href=”/36091/”>アンカーテキストとは?</a>

上記のようにa要素のタグでマークアップすることで、「アンカーテキストとは?」という文言にリンクが付きます。このようにリンクがついた状態の文言がアンカーテキストであり、リンク先となるURLはhref属性に記述します。どんなURLでも設定できるものの、アンーカーテキストとリンク先の内容に整合性があるかを、しっかりと見極めましょう。

アンカーテキストのSEOでの役割2つ

アンカーテキストを適切に設定することは、SEO的にもプラスに働くと言われています。アンカーテキストが重要なのはなぜなのか、SEOにおける2つの重要な役割から紐解きましょう。

ユーザーにリンク先の内容を説明できる

アンカーテキストは、ユーザーにリンク先の内容を説明する役割を果たします。例えば、リンク先のページが「アンカーテキストの書き方」に関するもので、「アンカーテキストの適切な書き方」というタイトルや大見出しが使われているとします。

この場合、アンカーテキストの文言も「アンカーテキストの適切な書き方」であれば、ユーザーはアンカーテキストを見るだけでリンク先の内容を容易に想像できます。このようにアンカーテキストによってユーザーが求めている情報をリンク先で得られれば、ユーザーの利便性は高まっていると言え、SEO的にもプラスです。

検索エンジンによるリンク先の理解を助ける

アンカーテキストには、検索エンジンによるリンク先の把握を助ける役割もあります。既述と同じ例で、アンカーテキストが「アンカーテキストの適切な書き方」という文言で、リンク先のタイトルおよび内容も「アンカーテキストの適切な書き方」だったとします。

このようにアンカーテキストとリンク先の内容が一致していればクロールがしやすく、Webサイトを検索エンジンに適正に評価してもらいやすいのです。このように、アンカーテキストの設定はクローラビリティを向上させることにもつながります。

アンカーテキストの設定により検索エンジンにリンク先の内容を適切に伝え、SEO効果を高めましょう。

SEO効果を高めるアンカーテキストの書き方4選

アンカーテキストの設定はSEOにおいても重要だと分かりました。続いて、SEO効果を高めるアンカーテキストの具体的な書き方4選をチェックしましょう。

リンク先の内容に合わせた適切な文言にする

まず、アンカーテキストはリンク先の内容に合わせた適切な文言にすることが重要です。既述の通り、アンカーテキストはユーザーや検索エンジンにリンク先の内容を正確に伝える役割を果たします。

リンク先の内容をアンカーテキストの文言が一致していなければ、クリックをしたユーザーやクロールしている検索エンジンを困惑させてしまいます。このような事態を避けるために、リンク先のファーストビューをチェックし、その内容を適切に反映したアンカーテキストを設定することが重要です。

リンク先の内容に合わせた文言を設定すれば、ユーザビリティやクローラビリティが向上し、SEO効果が高まるでしょう。

長すぎない簡潔な文言に設定する

リンク先の内容に合わせるだけでなく、長すぎない簡潔なアンカーテキストを設定することも重要です。アンカーテキストに文字数制限はないものの、Googleは長すぎるアンカーテキストを無視するとも言われています。

ユーザーとしても、長すぎるアンカーテキストは無視する可能性が高く、見たとしてもリンク先の内容を瞬時に想像できないものです。このように検索エンジンやユーザーを混乱させないためにも、アンカーテキストはできるだけ短く簡潔にまとめましょう。

例えば、リンク先のタイトル名が「アンカーテキストのSEOにおける役割を分かりやすく解説」だったとします。このタイトルを要約すると「アンカーテキストのSEOにおける役割」となり、この文言をアンカーテキストに設定しても、リンク先の内容は十分に伝わります。むしろ簡潔で分かりやすいため、リンクが無視されたりユーザーを困惑させたりする事態を防げるでしょう。

SEOを考慮してキーワードを適切に含める

SEO対策においては、アンカーテキストにキーワードを適切に含めることも重要です。既述の例「アンカーテキストのSEOにおける役割を分かりやすく解説」においては、「アンカーテキスト SEO」というキーワードを重視すべきでしょう。

この二つのキーワードをアンカーテキストにも含めることで、クローラーはキーワード「アンカーテキスト SEO」の情報も認識します。これにより、同キーワードでのインデックスもされやすくなります。ただし、過度にキーワードを盛り込んで、分かりやすさを損なうのはかえって逆効果です。

画像リンクにはalt属性を記述する

画像リンクを設定する場合、alt属性を記述することも必須です。画像リンクにはユーザーの目に見えるアンカーテキストはないものの、alt属性の記述がアンカーテキストと同じ役割を果たします。

例えば、笑っている赤ちゃんの画像をリンクとして使う場合では、alt属性に「笑顔の赤ちゃん」などと記載しましょう。これにより、画像が表示されない環境下では「笑顔の赤ちゃん」というalt属性の文言をリンクテキストとして表示できます。また、音声読み上げに対応できる点もメリットです。

クローラーとしても、画像だけではなく説明文があった方が画像を認識しやすいです。SEO効果を高めるためには、アンカーテキストと同じ要領で、画像リンクのalt属性を正しく設定してください。

アンカーテキストを設置する際の注意点5つ

アンカーテキストの書き方における重要な4つのポイントをチェックしました。基本的には既出の4点を守って設定すれば問題ありませんが、見落としがちな注意点もいくつか存在します。アンカーテキスト設置時の5つの注意点を確認してください。

文言なしのURLにしない

アンカーテキストを設置する際には、文言なしのURLにはしないように注意してください。URLをそのままリンクとして設定することは可能ですが、それではリンク先がどのようなページなのか分かりません。

たとえパーマリンクにテーマに関する英単語が含まれていたとしても、リンク先の内容を分かりやすく示すことはできません。リンク先の内容が分からなければ、ユーザーがリンクをクリックする可能性も低いです。

また、クローラーに対してもリンク先の情報を提供できないため、検索エンジンからの評価も下がってしまいます。このような理由から、URLのみをリンクとして設定せず、リンク先のページ内容を端的に示す文言を設定しましょう。

アンカーテキストを増やしすぎない

アンカーテキストの設置に関しては、アンカーテキストを増やしすぎないように注意することも重要です。アンカーテキストはSEO対策にも効果をもたらすものですが、過度な数を設置するとかえってユーザビリティを損ないます

例えば、自然にアンカーテキストを設定した結果1ページ内に5~6のリンクがある場合に、もっとリンクを増やすべきと思い、さらに10以上のリンクを増やすのは推奨できません。アンカーテキストの数に制限はありませんが、あくまでユーザーのことを考え、ユーザーの理解度を下げるような設置は避けましょう。

また、同じアンカーテキストのリンクを量産するのもSEO的にはマイナスです。アンカーテキストは適切な位置にのみ、適切な文言で設定してください。

キーワードを不自然に詰め込みすぎない

アンカーテキストにキーワードを詰め込みすぎるのも、避けるべきです。アンカーテキストにキーワードを含めることは、SEO対策として重要です。しかし、不自然にキーワードを詰め込みすぎても、SEO効果が高まるわけではありません。むしろ、ユーザーやクローラーの理解を妨げることになり、かえってマイナスです。

例えば、リンク先のタイトル名が「アンカーテキストのSEOにおける役割を分かりやすく解説」だったとします。このタイトルを要約すると「アンカーテキストのSEOにおける役割」ですが、「【アンカーテキスト SEO】SEO対策におけるアンカーテキストの役割(SEO効果)」のようにキーワードを詰め込み過ぎるとかえって分かりづらいです。

アンカーテキストにおけるキーワードは、1つずつ以上含まれていればOKであり、不自然に増やす必要はありません。

ユーザーに見えない隠しリンクにしない

アンカーテキストは、ユーザーに見えない隠しリンクとして設置することも可能です。ユーザーには見えないものの、クローラーは認識できるため、SEO対策として隠しリンクを設定するケースも見受けられます。

しかし、隠しリンクの設定はGoogleのガイドラインの違反にあたり、ペナルティの対象となる恐れもあります。

隠しテキストや隠しリンクは、検索エンジンを操作することのみを目的としてページにコンテンツを配置しながら、人間のユーザーには見えにくいようにする行為です。Google のポリシーに違反する隠しテキストや隠しリンクの例としては、次のようなものが挙げられます。

・白の背景で文字の色を白にする

・テキストを画像の背後に置く

・CSS を使用してテキストを画面の外に配置する

・フォントサイズまたは不透明度を 0 に設定する

・目立たない 1 文字(段落の中頃にあるハイフンなど)のみをリンクにすることで隠す

(出典:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシ)

上記に該当する違反行為を行ってペナルティを受けると、検索順位も下がってしまいます。SEO対策として違反行為をするのではなく、ユーザーファーストを考えた上でアンカーテキストを設置しましょう。

低品質な外部サイトへのリンクに注意する

アンカーテキストのリンク先としては、低品質な外部サイトに注意が必要です。低品質な外部サイトをリンクとして貼ることで、検索エンジンからの評価に影響を与える可能性があります。

注意喚起などで低品質な外部サイトのリンクを貼るケースもありますが、その場合にはnofollow属性を使用してください。nofollow属性を使えば、​​自分のサイトに対する評価の一部をリンク先に与えることがなくなります。nofollow属性の記述の仕方は、下記の通りです。

<a href=”リンク先のアドレス” rel=”nofollow”>アンカー テキスト</a>

アンカーテキスト設置と同時に行うべきSEO対策2選

アンカーテキストはSEO対策において重要ですが、アンカーテキストの設置のみでは十分な対策とは言えません。アンカーテキスト設置と同時に行うことで高い効果をもたらす2つのSEO対策をチェックしてください。

内部リンク先のページ内容を充実させる

アンカーテキスト設置と同時に、内部リンク先のページ内容を充実させる対策も行いましょう。アンカーテキストにより効果的な内部リンクを設置することはSEO的に重要ですが、リンク先のページ内容がユーザーにとって有益かどうかはさらに重要です。

たとえユーザーがリンク先を訪問したとしても、求めている情報を得たり疑問を解決したりできない場合、リンクを設置した意味がありません。アンカーテキストを設置しただけで満足せず、「設置ページとリンク先は本当に関連性が高いか」「リンク先のページ内容は本当に充実しているか」を今一度確認してみましょう。

ページの読み込み速度を改善する

アンカーテキスト設置と同時に、ページの読み込み速度を改善する対策も重要です。たとえユーザーにとって有益なページをリンクとして掲載できても、表示までの速度が遅いことでユーザーが離脱するケースも多いです。ページ読み込み速度改善には、下記のような対策が有効となります。

・ブラウザのキャッシュを活用する
・画像を最適化する
・ソースコードを軽量化する
・モバイルフレンドリー化を行う など

なお、Webページの読み込み速度は、Google PageSpeed Insightsなどで確認できます。対策を行った上で随時読み込み速度をチェックし、改善できたかどうかを確認してください。

アンカーテキストに関してよくある質問

最後に、アンカーテキストに関してよくある質問をチェックしましょう。

アンカーテキストと記事カードはどちらが効果的?

Webサイトの内部リンクは、アンカーテキストによるテキストリンクだけでなく、記事カード(ブログカード)でも設置できます。テキストリンクがアンダーライン部分のリンクをクリックすることで別記事に飛ぶのに対し、記事カードはアイキャッチ画像・記事タイトル・概要がまとまって表示されたカードをクリックすることで別記事に飛びます。アンカーテキストと記事カードの違いは、下記の通りです。

アンカーテキスト 記事カード
クリック率 高い(文章に溶け込むため) 低い(広告と間違われやすいため)
視認性 低い 画像付きのため高い

基本的にはアンカーテキストによるテキストリンクを設置しつつ、広告と間違われないように記事カードも活用するのが望ましいでしょう。

アンカーテキスト seo まとめ

この記事では、SEO対策におけるアンカーテキストについて掘り下げました。アンカーテキストは、ユーザーや検索エンジンにリンク先の内容を伝えられるテキストリンクです。ルールを守って適切に設置することで、SEO的にもプラスとなります。アンカーテキストを設置する際には、リンク先ページの内容や読み込み速度の改善も行い、効率よくサイトの評価を上げていきましょう。

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